一口に高野豆腐といっても、戻さなくても使えるタイプもあれば、戻してから使うタイプのものがあります。
昔の高野豆腐といえば戻してから使うのがあたりまえでしたが、現在はその両方のタイプが混在して売られています。
そして、高野豆腐を柔らかくふっくら仕上げるにはそれぞれのタイプに合った調理法を選ばなければなりません。
ひどい時には高野豆腐がスポンジみたいに感じられるかもしれませんヾ( ̄0 ̄; )ノ
今回のテーマである「高野豆腐が硬い」という状態も、戻しが必要なタイプの高野豆腐を戻さずに調理しているということが大きな原因だと考えられます。
普段あまり高野豆腐を使わない人にとっては、このあたりはちょっとややこしいかもしれませんので、この記事でわかりやすく解説したいと思います。
この記事を読めば、
が理解できるようになっています!
今回は硬くなってしまったかもしれませんが、この記事を参考にして思い通りの高野豆腐に仕上げてくださいね(*・∀-)☆
高野豆腐が硬くなってしまう原因を解説!
すでにお伝えした通り、高野豆腐には戻しが必要なタイプと不要なタイプがあります。
この戻しが必要かどうかに関係しているのは、高野豆腐に含まれている「膨軟剤」という添加物になります。
膨軟剤は乾燥して硬くなった高野豆腐を食べられる状態まで膨らませるためのもので、アンモニアガス・重曹・炭酸カリウムが使われてきました。
補足
伝統的な製法で作られた高野豆腐にいたっては、こうした膨軟剤を含んでいないものもありますが、戻すだけで一晩もかかってしまいます。
この中で必ず戻さなくてはいけないのは、アンモニアガスを使った高野豆腐です。
3つの中では最も古い膨軟剤で、戻した後もアンモニア臭を抜くために何度か水にさらさなければなりません。
そして、アンモニアガスを使った製法で作られた高野豆腐は、他のふたつの膨軟剤で作られた高野豆腐よりも硬いという特徴があります。
というよりも、重曹や炭酸カリウムで作られた高野豆腐が柔らかすぎるんですが。技術の進歩ですね。
ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、このもともと硬い&戻しが必要な高野豆腐を適切に下処理しなかった場合に、どうにも硬い高野豆腐が出来上がってしまうわけです。
他にも理由はあるのかも知れませんが、わたしが調べた限りでは一番可能性が高い原因だと思います(´・∀・)ノ゚
高野豆腐をふっくら仕上げるためのコツをおまとめ!
ふっくら柔らかい高野豆腐を作るなら、基本的には戻さなくても使えるタイプの高野豆腐を選ぶようにしましょう。
※ この項では戻さなくて使える高野豆腐を使う前提で進めていきます。
おうちにある高野豆腐を使う場合は、まずその高野豆腐がどちらのタイプなのかを確かめてください。
といっても、パッケージの袋にしっかり書かれているのでそれを見るだけです。表側にも書いてあると思いますが、裏面の作り方を見れば確実です。
もし手元に戻すタイプしかない場合は、時間をかけてしっかり戻しましょう。戻し時間が足りないと硬くなってしまう原因になります。
あとはどの程度柔らかくしたいかによって、戻さずに使うか戻して使うかを決めれば良いのです。
今あなたは、「え!?戻さないで良いんじゃないの?」と思ったかもしれませんが、実は戻さなくても使えるというだけで、柔らかくしたい場合は戻してから使っても良いのです。
ここが、高野豆腐の扱いをややこしくしている部分だと思います。
実際わたしもこのタイプを使った時にかなり迷いました(-∀-`; )
作り方のところに、「戻さずに使えますが、戻してもお使いいただけます」的なことが書いてあったので混乱してしまいました。
結局よくわからなかったのでそのまま調理しましたが、わたしが想像していた高野豆腐よりもしっかりした食感に仕上がりました。
人によってはこの食感を硬いと感じてしまったり、スポンジみたいと表現してしまうかもしれません。
なので、一度戻さずに調理して硬いと思った場合は、次回は水やお湯で戻してから調理するようにしましょう。これだけでもずいぶん違います。
また、膨軟剤の関係で水よりもお湯の方が柔らかくなる傾向があります。
パッケージにも記載されているとは思いますが、50℃前後のお湯で20分ほど戻すと良い塩梅になるかと思います。
戻した後は、軽く水気を切ってから調理してくださいね。味の染み込み方が違いますから(*・∀-)☆
高野豆腐をぷるっぷるにする裏技を紹介!
ついでといってはなんですが、高野豆腐をさらにぷるっぷるにする裏技をひとつご紹介しておきましょう。
以前、テレビでも取り上げられていたやり方なのでもうご存じかもしれませんね!
このテクニックを使えば柔らかいを通りこして、文字通りぷるっぷるになりますのでその点はご注意ください。
まず、使うのは戻さなくても使えるタイプの高野豆腐です。
このタイプの高野豆腐を50℃前後のお湯ではなく、熱湯で戻します。大体5分くらいつけて放置しておけば、あっという間にぷるっぷるになります!
土鍋でぷるぷるに戻して、そのまま湯豆腐のように食べるのも良し、ざるに上げて水気を切り、冷奴のように食べるのも良いでしょう。
塩とオリーブオイルが良く合いますよ(●´艸`)
こうなる理由は、やはり膨軟剤に関係があります。重曹や炭酸カリウムは熱に反応して効果が高くなる特徴があります。
要するに、膨軟剤が効きすぎている状態なのです。
ちなみに、塩分を含んだだし汁などで戻すと柔らかくなる反応は弱くなります。これは塩分が膨軟剤の効き目を抑制するためです。
パッケージの裏にだし汁で煮てくださいと書かれているのは、膨軟剤が効きすぎて高野豆腐が溶けてしまうのを防ぐためだったのです。
ちなみに、塩分を含まないお湯で加熱しつづけた場合、ぷるっぷるを通りこしてドロドロの液状になってしまいます。
このドロドロ高野豆腐については、こちらの記事にまとめてありますので、良ければ合わせてチェックしてみてくださいね!
参考記事:「高野豆腐がドロドロになる理由は?アレンジして食べる方法も!」
ひとこと。
ということで、高野豆腐が硬くなってしまう原因についてはご理解いただけたかと思います。
簡単にまとめると、
のような感じになります。
ここまでしっかり読んでくれたなら、もう高野豆腐が硬くなってしまうよなことはないでしょう。
高野豆腐のタイプと調理法を理解して、ふわっふわの高野豆腐に仕上げましょうヽ(*´∀`)ノ