一口に揚げ物油の再利用と言っても、濾し方や保存方法、酸化の見分け方などいくつかの工程に分かれます。
当ブログ内でも何度もお伝えしていますが、一度使用した油というのはどんどん劣化(酸化)していきます。なので、出来るだけ酸化しにくい状態で保存することが大切なのです。
ということで今回は、「揚げ物油を再利用する方法」を工程順にまとめてみました。
各工程についての詳細は、リンクしている記事を参考にしていただければと思います。それでは、早速みていきましょう!
油を再利用する手順
① 揚げカスを取る
揚げカスが残ったまま保存すると、より早く油が劣化します。粗熱が取れるまでの間に、大きな揚げカスはおたまや網で取り除いておきましょう。
② 濾してから容器に移す
使用済み油の中にはよく見ると、ススのような細かな揚げカスが混ざっています。これらの汚れは網の目を通り過ぎてしまうので、濾し器やフィルターで濾し取りましょう。
保存しておくオイルポットに目の細かい濾し器がついていれば問題ないのですが、安価な製品だと目が粗かったりすることもあると思います。そんな時は「コーヒーフィルター」を使うのがおすすです。
また、オイルポット自体がないという場合には、この方法で濾した後、ペットボトルに保存するという手もあります。
ここまでの工程はこちらの記事に詳しくまとめております。
③ 冷暗所に保存する
油は「酸素」「高温」「光(直射日光)」の3つを嫌いますので、直射日光の当たらない冷暗所に保存します。ネット上には冷蔵庫で保存した方が良いという意見も見られますが、使用済みの場合は臭いの問題もありますし、正直そこまでしなくても良いのではないかと思います。
はい、ここまでが保存するまでの工程です。ここからはこの油を再び使う時に傷んでいないかを判断するポイントについて見ていきましょう。
④ 劣化していないかをチェック
保存してからそれほど時間が経っていないのであれば、さほど心配する必要はありませんが、一ヶ月以上経過している場合は酸化してしまっている可能性があります。
酸化して劣化した油には下記のような特徴があります。これらを材料に傷んでいないかしっかり判断しましょう。
● 色 … 茶色くなっていないか
● 粘度 … ドロっとしていないか
● 臭い … 枯れ草や塗料のような臭いはしないか
【加熱後の判断材料】
● 煙 … 加熱してから早い段階で煙が出ないか
● 泡 … 食材を入れた時の泡が大きく、消えにくくないか
詳しくは、こちらの記事を参考にどうぞ。
油の再利用はどれくら揚げたかにもよりますが、せいぜい2回~3回が限度だと思います。
また、古くなった油に梅干しを入れて焦がすくらい加熱すると油が復活するという情報もありますが、復活する根拠がないのでおすすめできません。劣化した油は元には戻りませんので、数回再利用した後は処理するようにしましょう。
油を簡単に処理する方法
前項までで油の再利用についての流れをお伝えしました。最後に、再利用した後の処理方法について見ていきましょう!
● 少量なら片栗粉で固める
揚げ物に使って余った片栗粉や小麦粉を使えば簡単に油を処理することができます。油と同量の粉を混ぜるだけですので、少量の油ならこの方法がおすすめです。
● 中量~大量なら凝固剤か牛乳パック
油がある程度残っているなら、粉を使うよりも凝固剤を使って固めるか、牛乳パックに入れて捨てる方法が一般的です。牛乳パックがない場合は、重ねたビニール袋で代用することもできます。ちなみにわたしは固める派です。
● 使用済み油をリサイクルで再利用
全ての自治体が行っているわけではありませんが、地域によっては使用済み油を回収してさらにリサイクルしているところがあります。なんと「バイオディーゼル燃料」に再利用され、この燃料で車が動くというのだから驚きです。
使用済み油だけではなく、賞味期限が切れた未使用の油もリサイクルすることができます。いずれもペットボトルに入れたまま処理することができます。
ひとこと。
以上、「使用済み油の再利用」についてお届けいたしました。
ちょっとしたことなんですが、酸化しないように保存するのと、適当に保存するのとでは次に使う時の状態が全然違ってきます。
こうして並べて書くと何だか大変そうに見えますが、実際にやってみると意外とそうでもありませんので、出来そうなところから取り入れてみてください。
くれぐれも酸化・劣化した油は使わないようにしてくださいね。良いことありませんので(-∀-`; )