熱々のお粥に、芹、ナズナなどの七草を混ぜ込んで食べる「七草粥」。1年の無病息災を祈るという意味が込められています。
この七草粥は、古くから1月7日の朝に食べる風習とされています。
しかし、最近はライフスタイルの変化により、朝は忙しく時間がないため、夜に食べるご家庭も少なくないようです。
実は、我が家も七草粥は夜に食べる派です。
「本来は朝なんだよな~。」と思いながらも、忙しい朝には作る余裕がなく、1日の仕事が終わってホッとする夜に作るの定番となっています。
このように、都合により七草粥は夜に食べているけれど、「本当に夜食べてもいいの?」と気になっている人は多いのではないでしょうか。
結論だけ先にお伝えすると、七草粥は夜に食べてもいいんです。
七草粥を朝に食べるというのは単なる風習の名残りなので、夜食べたからと言ってどうこうなるものではありません。
ただ、ものすごく縁起を気にする人は朝に食べた方が良いかもしれません(精神的な意味で)。
それらを含め、詳しくは本文で解説しているのでぜひ参考にしてみてくださいね!
さらに、記事の後半では七草粥に合うヘルシーなおかずや献立も紹介しています。七草粥を夕食として食べる時のアイデアとしてお役立てください(*・∀-)☆
七草粥を夜食べてもいい理由を詳しく解説!
単なる風習だから夜食べても大丈夫と言われても、その風習の内容がわからないとちょっとスッキリしませんよね。
なので、少しまわりくどいんですが、七草粥にまつわる風習を簡単に説明させていただきます(`・ω・´)ノ
七草粥は、平安時代に中国から入ってきた風習と、もともと日本にあった風習が融合して始まったと言われています。
中国から入ってきた風習は「1月7日の朝に七種の野草を入れた汁物を食す」というものでした。
それと融合した日本の風習は、以下の2つだと言われています。
1つめは、冬の初めに若菜を摘む「若菜摘み」。
2つめは、平安時代の1月15日に宮中で行われていた七種(米、粟、きび、ひえ、胡麻、小豆、みの米)の粥を食べる行事。
これらが融合して、1月7日の朝に七草粥を食べる行事となりました。ちなみに、この風習が庶民の間に広まったのは江戸時代といわれています。
七草は邪気や万病を払うものとされていたため、七草粥には「新しい1年を無病息災で過ごせますように」という意味が込められています。
江戸時代は今のように医学も発達していなかったので、「冬の間に芽を出す新鮮な若菜をいち早く食べて元気に暮らそう」とういう想いが込められていたのではないかと思います。
さて、肝心の朝食べる理由なんですが、これにもふたつ由来があります。
ひとつは昔の中国の人が朝食べていたからというもので、もうひとつは昔の日本では七草粥に関する儀式が朝に行われていたというものです。
なんでも昔の中国では1月7日に大事な試験があって、その試験に受かるように朝ご飯として野草入りのお粥を食べていたそうです。
日本の方はもっとシンプルで、神事に関わる儀式は朝に行われることが多かったからというのが由来となっているようです。
今となってはどちらが正しいのかはわかりませんが、こういった風習の名残が今に伝わっているということだけ理解できていれば十分だと思います!
というわけで、七草粥を朝に食べるというのは、単に古来の風習の名残だということがお分かりいただけたかと思います。
さらに、七草粥の由縁を調べても「絶対に朝でなければ意味がない」という記述は見当たりませんでした。
昔のように今も儀式的に行われている行事なら、朝というタイミングに意味があるかもしれません。
しかし、今はフリーズドライやレトルトで七草粥が売られている時代です。
朝は無理という人がライフスタイルに合わせて夜食べるようになるのは、ある意味当然の変化だと思います。
何より大切なのは、「無病息災を願う」ということ。
七草粥に込められた意味さえしっかり心に留めておけば、別に夜に食べても問題ありません(´・∀・)ノ゚
縁起がとてもも気になる人は朝に食べた方が良いかも!
ただ、ここまで読んだ上でやっぱり朝に食べないとスッキリしないという人は、七草粥を朝に食べたほうが良いかもしれません。
先程お伝えした通り、夜食べるのが縁起が悪いということはないのですが、気になる人には気になると思います。
そいうのは精神衛生上良くないので、自分が納得できるタイミングで食べることをおすすめします。
また、古くからの風習だということで、今までずっと朝に準備していた人もいることでしょう。
この場合も、無理をせず一番納得のいく時間帯が食べるのがベストだと思います。
「やっぱり朝に食べたいけど、時間がない」という人は、前夜には少しだけ早く寝て、当日の朝は少し早く起きると良いいかもしれませんね。
七草粥を夜食べる時の合わせたいおかずを紹介します!
「七草粥は夜に食べても大丈夫なのは分かったけど、合うおかずがわからない!」という人も多いかもしれませんね。
個人的な意見ですが、七草粥はほんのりとした塩味ですので、やはり和風のおかずが合うかと思います。
そして、七草粥の意味としては、「無病息災を願う」以外にも、「正月料理で疲れた胃を休める」という点もあります。
そのため、付け合わせるおかずも、揚げ物や脂の多い類の肉よりは、低脂質なもの、消化によいものがおススメです!
ここからは、これらのポイントをおさえた七草粥に合うおかずや、ヘルシーな献立例をご紹介していきますね!
七草粥におススメの主菜アイデア
● 主菜のポイント
主菜に取り入れる食品としては、低脂質なたんぱく質食品がいいでしょう。鶏ササミ、鶏むね肉、豆腐、白身魚、鮭、たまごなどは特におススメです。
反対に、豚バラ肉、牛バラ肉、また揚げ物などは脂質がとても多いことで胃腸には負担がかかりやすいため、控えめにすることをおススメします。
● アイデア例
七草粥におすすめの副菜アイデア
● 副菜のポイント
身体を冷やさず、そして胃腸に負担をかけないよう、煮込んだり茹でたりした副菜がおススメです。
● アイデア例
七草粥に合いそうな献立を紹介!
ここまでのポイントふまえながら、ひとつ献立例も紹介しておきますね^^
この献立の良いところは、脂質が低い点と栄養バランスが良い点です!
生姜焼きでは、低脂質なかじきまぐろを使いました。少し濃い味に仕上げると、あっさりした七草粥との相性も抜群です。
さらに、胡麻和えや豚汁で野菜もたっぷり摂れるので、ビタミン・ミネラルも補充できます!そしてデザートは、苺をヨーグルトがけでサッパリと仕上げました。
うん、我ながらなかなか美味しそうな献立かと。ぜひ参考にしてみてくださいね(〃ノ∀`〃)
あとがき。
ここまで、七草粥を夜に食べてもいい理由、夜に七草粥を食べる時のおかずや献立についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
冒頭でもお伝えしましたが、我が家も七草粥は夜に食べています。
朝と違い時間が取れるので、七草粥の意味や普段の健康管理の大切さについて家族とゆっくり話し合うことができています。
もし朝に食べるとすれば、全くそんな余裕などありません(笑)
繰り返しになりますが、昔とはライフスタイルが変わってきています。
朝に食べなければ!と思うことでストレスを感じてしまっては、本末転倒ですのであくまで無理のないようにしていきましょう。
食べるタイミングはともかく、「無病息災」を願う気持ちだけは持ち続けていきたいものですね!