テレビで繰り返し紹介されることもあり、セスキ炭酸ソーダもずいぶんメジャーな存在となりました。油汚れがスルッと取れてしまうことから、どんな汚れにも使えそうなイメージを持ってしまっている人も多いかもしれません。
しかし、実際のところそんなことはなく、セスキ炭酸ソーダの使い所にも向き、不向きがあるのです。特に多いのが、洗濯槽(ドラム式・縦型)のお掃除に使えるのではないかという認識。実はこの洗濯槽掃除、どちらかと言うと不向きな分野なのです。
ということで今回は、「セスキ炭酸ソーダと洗濯槽のお掃除」についておまとめしてみました。
この記事を読めば、
についてがばっちり理解できます。
洗濯槽にセスキ炭酸ソーダを入れてる前に、さらっと読んでいただければ嬉しいです。
セスキ炭酸ソーダはどうして洗濯槽掃除が苦手なの?
そもそも、セスキ炭酸ソーダは「アルカリ剤」です。同じ仲間で言うと、弱いものが重曹、強いものが炭酸ソーダとなります。これらアルカリ剤は、基本的には油汚れ・たんぱく質汚れ(血液・垢)を落とすのが得意分野です。
なので、キッチン周りやコンロ、換気扇の油汚れを落とすのには驚く程効果を発揮します。また、汗や皮脂で汚れた洗濯物を洗うのにも向いているということになります。
だだし、洗う対象が洗濯槽になると話は別。何故なら、洗濯槽にこびりついているのは、石鹸カスや黒カビなどセスキの得意分野から外れた種類の汚れだからです。
もちろんまったく無意味というわけではありませんが、おそらくあなたが想像しているような効果は得られないと思います。
※ セスキ炭酸ソーダを毎日のお洗濯に取り入れることにより、洗濯槽の汚れが徐々に落ちていく可能性はあります。
こういった頑固な汚れには、酸素系漂白剤の主成分である「過炭酸ナトリウム」を使った方法が効果的です。
過炭酸ナトリウムはアルカリ剤の炭酸ソーダと過酸化水素が反応したもので、強力な酸化力(殺菌力)を持っています。と同時に強い発泡力も合わせ持っているので、汚れを浮き上がらせる効果も期待できます。パイプや洗濯槽のお掃除にはもってこいの存在ですね。
以上のことから、ナチュラル原料を使って洗濯槽掃除をしたいのであれば、セスキ炭酸ソーダではなく、過炭酸ナトリウムをおすすめいたします。
もしあなたが、特にナチュラル原料にこだわっていないのであれば、メジャーな塩素系漂白剤を使う方法が確実です(臭いはキツイですが)。過炭酸ナトリウムでも落としきれないような頑固な汚れもずばっと落としてくれます。
このあたりは、洗濯槽がどのくらい汚れているかによって使い分けると良いでしょう。何年も掃除してないよ…って場合は、最初から塩素系漂白剤の方がよろしいかと。
過炭酸ナトリウムを使った洗濯槽掃除の方法!
せっかく過炭酸ナトリウムについて触れたので、簡単にお掃除方法をご紹介しておきますね。今回は、ドラム式の洗濯槽についてお伝えいたします。
※ この方法は斜めドラム式の洗濯機を想定しています。水平ドラム式の場合は途中でドアが開けられない場合がありますのでご注意ください。
【お掃除の手順】
ドアを開けてこぼれない程度のお湯が必要です。温度は、40℃~50℃を目安に。
② ドラムの中にお湯を入れる
こぼれないように注意しながら、ギリギリのところまでお湯を注ぎましょう。
③ 過炭酸ナトリウムを入れる
お湯10リットルに対し、過炭酸ナトリウム100グラムが目安です。
④ コースを選んで運転スタート
「つけおきコース」があれば使いましょう。なければ「洗い」のみを選んで、運転時間は一番長い設定に。ある程度浸け置き時間が必要です。
⑤ 浮いてきた汚れを取り除く
洗いが終了したら、ドラムを開けて中のゴミを取り除きましょう。網ですくうときれいに取れますよ。
⑥ すすぎ、脱水をしてフィルターをチェック
後は普通にすすぎ~脱水運転をすればOK。排水後はフィルターのチェックも忘れずに。
⑦ ドラムのドアを少し開けて乾燥させる
カビが生えないようにドアを少し開けておくとよいでしょう。
ひとこと。
こうして書き終えてみると、何だか過炭酸ナトリウムが主役の記事みたいになっちゃいましたね。しかし、一番お伝えしたかったことは、セスキ炭酸ソーダは洗濯槽掃除にはあまり向いていないということです。忘れないように念押ししておきましょう。
とは言え、セスキはかなり優秀です。アルカリ剤の性質を理解し、得意分野でどんどん使ってあげましょうヽ(*´∀`)ノ