おでん種の中ではあまり目立たないものの、これがなくては締まらないという具材があります。そう、「こんにゃく」です。まさに、おでんの名脇役といった存在ですね。
しかし、何もせずにおでんの名脇役になれるかというとそんなことはありません。こんにゃくは味が染み込みにくい上に、独特の臭いやクセがあるので、そのまま煮込んでもあまり美味しくならないのです。これではただの脇役になってしまいます。
そうならないためにも、正しい下処理(アク抜き)が必要なのです。分かりやすいところで言うと下茹でですね。しかし、下茹でだけではまだ不十分。直前の「塩もみ」でさらにしっかりアク抜きすることができるのです。
ということで今回は、「おでんこんにゃくを名脇役にする下処理」についておまとめしてみましたヽ(*´∀`)ノ
まずは好みの大きさにカットしよう!
下処理の第一段階は、板状のこんにゃくをお好みの形に切り分けることです。おでんこんにゃくの定番と言えばやはりあの三角形ですが、それ以外にもスプーンや指で一口大にちぎるパターンもあります。
三角形の場合は、味が染み込みやすいように表面に隠し包丁を入れます。数ミリの幅で格子状に切り込みを入れていきます。深さは深すぎなければ適当でかまいません。最近では100均などで売られている「ネギカッター」を使って隠し包丁を入れることも多いようです。包丁じゃないですけども。
一方、一口大にちぎる場合はそのままで問題ありません。三角形と違いお汁に触れる表面積が大きいので自然と味が染み込んでいきます。
どちらが良いというものでもありませんので、ここはあなたのセンスにおまかせします。ちなみにわたしは三角派。
塩もみで余分な水分ごとアク抜き!
さて、次はアク抜きです。こんにゃくのアク抜き方法として下茹ですることは知っているいる人も多いかと思いますが、意外と知られていないのが塩もみです。食材に塩をかけてモミモミすると、浸透圧の関係で食材から水分がしみだしてきます。もちろんこんにゃくも例外ではありません。
この時に出てくる水分と一緒に、こんにゃくのアクを抜いてしまおうという寸法です。たかが数分の作業ですが、この一手間がおでんこんにゃくを美味しくしてくれるのです。とりあえず、独特の臭みはかなり軽減されますよ。(こんにゃくの臭いの原因については下の方で説明しております)
それでは、塩もみアク抜き法のやり方をご説明しましょう!
板こんにゃく1枚に対し、塩大さじ1が目安です。
② 手で軽くモミモミする
それほど強くもみこまなくても大丈夫ですよ!まんべんなくつけばOKです。
③ 5分程度放置する
しばらくすると濁った色の水分が出てきます。この中に臭いの原因が混ざっています。
④ 水でキレイに洗い流す
はい、これでこんにゃくの塩もみは完了です。時間にすると10分もかからないくらいですので、面倒くさがらずにやってくださいね(´・∀・)ノ゚
アク抜きの仕上げは熱湯でさっと下茹で!
それでは、アク抜き最後の工程である下茹でについて見ていきましょう。下茹でのポイントは、沸騰したお湯にこんにゃくを入れることです。大根やじゃがいもの下茹では水からなので、間違えないようにしましょう!
もっと手軽にアク抜きしたいという場合には、電子レンジで加熱するという方法もあります。耐熱ボウルにこんにゃくを入れて、ラップをかけて2分くらい加熱します。加熱後は出てきた水分を洗い流してくださいね。
下茹でに関しては、わかりやすい動画がありましたのお借りしてきました。よければご覧くださいね(*・∀-)☆
出典元:yoshikeicook
こんにゃくの臭みの原因は何?
最後にこんにゃく豆知識をひとつ。あの封を開けた時の生臭いような臭いは、こんにゃくに含まれる「トリメチルアミン」という成分とこんにゃくを固めるために使われている「凝固剤(水酸化カルシウム)」が原因なのだそうです。
調べてみてわかったのですが、トリメチルアミンは魚の生臭さと同じ成分とのこと。さらに凝固剤は強いアルカリ性で、アミン臭やアルカリ臭といった生臭い系の臭いを発します。ダブルパンチです。
つまり、生臭いような臭いではなく、こんにゃくという食べ物は実際に生臭いものだったのです。う~ん、これを知ったらよけいにアク抜きが重要に思えてきましたね。
ひとこと。
それにしても、こんにゃくの臭いが魚の臭いと一緒っていうのはちょっと驚きです。この臭いをおでんにうつさないためにも、アク抜きは絶対にしなけれなりません。
でも、下処理さえちゃんとすれば、こんにゃくは名脇役への道まっしぐらですぞヽ(*´∀`)ノ