最初にお伝えいたしますが、カレーは日持ちしません。
香辛料の存在と煮込むという調理法から、何となく保存期間が長いように感じますが、それは単なる思い込みだったりします。
そう、カレーは実はかなりデリケートな存在だったのです。
あなたの冷蔵庫の中にあるカレーが作ってからすでに数日たっているのなら、食べるのはちょっと危険かもしれません。
カレーは作った日の、しかも食べた後の処理が非常に大切です。
ここの処理が適当だと、カレーはあなたが思っている以上のスピードでどんどん傷んでしまいます。
ということで今回は、「カレーの保存方法&保存期間」についてわかりやすくおまとめしてみました!
この記事を書いてからというもの、わたしはカレーを生もの扱いしております。
冷蔵庫に入れた場合の保存期間
カレーは冷蔵庫で保存しても、3日以上持ちこすことはおすすめできません。もちろん3日を過ぎたらいきなりダメになるというわけではありませんが、それ以上の冷蔵保存は黄色信号という意味です。
何故かと言うと、一見何も変化のないように見えるカレーですが、冷蔵庫で冷やしている間にもゆっくりと劣化し続けているからです。状況にもよりますが、その劣化が食べられないレベルに近づいてくるのが大体3日くらいだとお考えください。
もっと言えば、お鍋の中には「ウエルシュ菌」という熱に強い菌が潜んでいる可能性もあります。
この菌は煮込んだくらいではへこたれない厄介な菌で、知らずにたくさん食べてしまうと、食中毒になる可能性があります!まれですが、症状が酷いと入院レベルになる場合もありますので油断はできません。
ここで、どうしてウエルシュ菌が増えてしまうのかについて、少し補足させていただきます。
冒頭でも少し触れましたが、カレーを食べ終わった後って、何となく蓋をして粗熱をとったりしていませんか?実はこれがデリケートなカレーにとっては良くないのです。
この方法で粗熱を取ると、カレーはゆっくりと冷めていきます。
そして、この冷めていく途中の温度(20℃~50℃前後)がウエルシュ菌にとって非常に塩梅が良いのです。結果、ウエルシュ菌はどんどん増えてしまうんですね。
この危険を回避するためにどうするか。正解は、ゆっくりではなく急激に冷ましてあげれば良いのです。実にシンプル。
具体的には、
② 鍋ごと冷水(氷水)につけてかき混ぜながら冷やす
※ かき混ぜるのはウエルシュ菌が酸素を嫌うからです!
という方法をおすすめします。
ちなみに、大体2時間以内に20℃以下に冷やすことが出来れば、ウエルシュ菌の増殖を防ぐことが出来ると言われていますので、それほど焦る必要はありません。
また、再度カレーを食べる時は、お鍋でしっかり加熱してから食べることをおすすめします。ウエルシュ菌以外の雑菌を熱でやっつけるためにも加熱処理は大切です。
加熱処理は、75℃で1分以上というのが基準ですので、最低でもそれくらいは加熱し続いけてください!
食べきるのに3日以上かかりそうなら、冷凍保存
これは作った日の食べ終わった時点で決断してください。間違っても3日目のカレーを冷凍保存などしないでくださいね!すでに劣化が進んでいるかもしれませんので…。
ちゃんと処理した健康なカレーを冷凍保存した場合は、大体1ヶ月くらいを目安に食べきるようにしましょう。
カレーを冷凍保存で注意しないといけないのは、凍らすとじゃがいもの水分が飛んでスッカスカになってしまうことです。
なので、じゃがいもはすり潰してルーと一体化させるか、いっそのこと取り除いてしまうことをおすすめします。後はフリーザーバッグなどに入れて、冷凍保存すればOKです。
冷凍カレーを食べる時は、前日に冷蔵庫で自然解凍して、食べる前にしっかり加熱処理してから美味しくいただきましょう。熱処理に関しては冷蔵保存も冷凍保存も同じです。
カレーの常温保存について
季節を問わず、止めておきましょう。特に、夏場は絶対ダメです。
状況にもよりますが、一晩もちません。理由は、冷蔵保存の保存のところで書いた通り、菌が繁殖しやすい環境が整い過ぎているからです。
ウエルシュ菌だけでなく、色んな腐敗菌も増殖します。夏場のカレーはその日に食べきる。これが鉄則です。
まとめ
それでは、最後に要点だけをざっくりまとめておきましょう!
ここまで読んでくださったあなたになら、カレーは生ものだと言っているわたしの気持ちをご理解いただけかと思います。
とにかく、カレーは見た目(イメージ)に反してか弱いお料理ですので、出来れだけ作ったその日に食べ切ってあげてください。
それが、win-winの関係なのです。