曲げわっぱのお弁当箱には、白木(無塗装)・漆塗り・ウレタン塗装の3種類に分かれますが、それぞれお手入れ方法に違いがあります。
特に白木の曲げわっぱは無塗装だけに、木の持ち味が存分に発揮されるのですが、反面、水分や臭いを吸い込みやすく、お手入れが不十分だと早い段階から黒ずみが発生してしまいます。
ということで今回は、「白木の曲げわっぱのお手入れ方法」についておまとめしてみました。
この記事を読めば、
がばっちり理解できます!
※ 曲げわっぱについてきた取扱説明書のお手入れ方法と違っている場合は、そちらを優先してください。おなじ白木の製品でも商品によって推奨しているお手入れ方法に違いがある場合があります。
曲げわっぱの黒ずみの正体が知りたい!
お手入れ方法の前に、黒ずみの正体について触れておきましょう。もうすでにあなたの曲げわっぱに黒ずみが出はじめているかも知れませんからね。気になって仕方がないでしょう。
ご安心ください、その黒ずみはカビではありません。木に含まれる鉄分のタンニンとご飯のデンプン質が反応して黒くなったものですので、そのまま使用しても体に害はありません。
この黒ずみは長年使っていると次第に生じてくるものですので、ある意味自然なものと言えます。ただ、しっかりお手入れしていれば、黒ずみが発生するスピードを抑えることはできます。
ちなみに、一度発生した黒ずみを完全に消すことはできません。お酢を入れた水で洗うか、クレンザーで擦って薄くするくらいが限界でしょう。漂白剤は木が吸収してしまうのでNGです。
中には目の細かいサンドペーパーで削る人もいるようですが、おひつと違いお弁当箱は薄いですのでおすすめできません。どうしても気になる場合は、上から「漆塗り」にして目立たなくする方法もあります。自分では無理だと思いますので、メーカーさんに問い合せてみましょう。
白木の曲げわっぱのお手入れ方法!
黒ずみの正体が分かったところで、ここからは曲げわっぱのお手入れ方法について見ていきましょう。一応お伝えしますが、食洗機は使えませんのでご注意ください。
【洗い方】
つける時間は10分程度が目安です。あまり長くつけっぱなしにしておくのはよくありませんので、忘れないようにしましょう。
② 木目に沿って擦り洗いをする
曲げわっぱの木目に沿って洗うのがコツです。また、木が洗剤を吸収してしまいますので、中性洗剤は使わないようにしましょう。黒ずみ対策的にも、しっかり擦って汚れを落とすことが大切です。
洗うものはスポンジで問題ないですが、たわしとクレンザーを使った洗い方を推奨しているメーカーさんもありますので、好きな方を選べばよいかと思います。
③ 熱めのお湯をかけて布巾で拭く
熱めのお湯(50~60度程度)をかけることで気化熱を発生させます。余分な水分は、きれいな布巾で拭き取ります。
④ 内側を上にして乾燥させる
乾かし方は内側を上にすることがポイントです。こうすることで、より早く乾燥させることができます。ホコリが入るのが気になる場合は、横にして立てておくと良いでしょう。下向きに伏せるのだけはNGだと覚えておいてください。
補足ですが、洗った曲げわっぱを完全に乾かすには1日以上かかると言われています。完全に乾き切っていない状態で使用すると、黒ずみの原因になるので注意が必要です。
できれば曲げわっぱを2個用意して交互に使うのがベストなのですが、ひとつしか持っていない場合の方が多いと思いますので、普通のお弁当箱と交互に使うようにしてはいかがでしょうか。
できるだけ黒ずみを出さないようにするには?
曲げわっぱにこびりついたご飯が原因で黒ずみが生じることは先程お伝えした通りです。であれば、ご飯をこびりつかせないようにすることが、黒ずみの発生を抑える手立てとなるはずです。
どうすればよいのかと言うと、使う前に一度曲げわっぱを水で濡らすのが効果的です。表面が乾いた状態でご飯を入れると、木がご飯の水分を吸収してべったりくっついてしまうのです。そこで、あらかじめ水分を含ませてくっつきにくくしようというわけです。
水で濡らした後は、きれいな布巾で余分な水気を取ってから使うようにしてください。
まとめ。
それでは最後にざっくりまとめておきますね。
【お手入れについて】
こうして文字にすると何だか扱いにくいように感じますが、慣れてしまえばどうってことないと思います。1ヶ月も使えばすっかりクセづいて当たり前のようになっていることでしょう。
白木の曲げわっぱは木の温もりを肌で感じられる素晴らしい工芸品です。しっかりお手入れして、マイ曲げわっぱを育てていきましょう(●´Д`●)